特別版速報-E257系500番台、日立下松現地レポート
■特別版速報-E257系500番台、日立下松現地レポート

2005-12-13 24時更新
2020-4-14補足等
今後、この項目の更新はありません。



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編成の様子(PDF)車両の様子E257系前面LED表示、側面LED表示について

NB03+NB04編成の様子(沼津)(2004-8-3掲載開始)
NB03編成の東京総合車セ公開の様子(2004-9-1掲載開始)
2004-10-2での団臨の様子(2004-10-8掲載開始)
2004年7月5日、とうとう、E257系500番台の第1編成目が、山口県下松市にある日立製作所(日立製作所笠戸交通システム本部<笠戸工場>)を出場し、千葉の幕張に向けて、甲種輸送による輸送が開始されました。

今回は、NB01+NB02編成、甲種輸送の様子の確認時間が取れましたので、特別版として、当方が現地へ直接赴きまして、車体の様子、床下機器などの模様をお伝えいたします。

また、2004-7-26前後に、ダイヤ改正の概要が発表されました。改正日は2004-10-16(土)となり、まずは房総方面から、一気にE257系+255系体制となりました。初運転は、東京発さざなみ1号でした。

何れにしろ、沿線住民、乗客によっても、現場の方にとっても、大きな変化となったのにはまちがいないようです。

さらにE257系の特徴、LED表示については、LEDの利点を最大限生かした内容となっており、注目です。
★編成の様子(PDF版)

E257系500番台幕張車【確認済のデータ】
←甲種輸送での進行方向

→2004-7-5、下松時点
EF65-100<岡山車>+クハE257-501+モハE257-501+モハE256-501+モハE257-1501+クハE256-501クハE257-502+モハE257-502+モハE256-502+モハE257-1502+クハE256-502

前5両がNB01編成、後5両がNB02編成という編成番号となっている。
牽引の機関車は下松発の時点です。途中で機関車が入れ換えとなっている可能性があります。
EF65-100は岡山車、下枠交差式パンタ搭載、10-10広島車の検査表記

→2004-8-3、沼津時点
EF65-114<岡山車>+クハE257-503+モハE257-503+モハE256-503+モハE257-1503+クハE256-503クハE257-504+モハE257-504+モハE256-504+モハE257-1504+クハE256-504

今回の牽引車は更新機でした。


★検査表記
NB01、NB02編成
全検:16-7HITACHI
要検:16-7HITACHI

NB03、NB04編成
全検:16-8HITACHI
要検:16-8HITACHI

★床下機器関連
床下機器に貼付のメーカープレート、車両妻面に掲載の表記より、
以下、何れもNB01+NB02編成確認分。

→定員、自重等
クハE257-500:52人|自重:35.2t|換算:積4.0、空3.5
モハE257-500:72人|自重:37.6t|換算:積4.0、空4.0
モハE256-500:64人|自重:36.4t|換算:積4.0、空3.5
モハE257-1500:54人|自重:37.2t|換算:積4.0、空3.5
クハE256-500:64人|自重:34.2t|換算:積4.0、空3.5

→VVVF(主制御器)
SC78型、モハE257-500に設置、モハE256-500とセット、日立製
SC79型、モハE257-1500に設置、1C4Mの1M方式、三菱製

→SIV(静止型インバーター)
SC80型、モハE256-500とクハE256-500に搭載、東芝製

→ブレーキチョッパ
日立製のブレーキチョッパを搭載

→ブレーキ装置
三菱製(NB01、NB02、NB07)、ナブコ製(NB03)を搭載

→トランスフィルタ
東芝製を搭載

→断路器
日立製を搭載(モハE256-1503)

尚、メーカーについては、編成よって異なっている可能性も考えられます。

→その他
ATSは、「Sn_P」
電話アンテナはモハE256に設置、但し客室内電話機そのものは設置されていないことが確認でき、幕張で設置するのか、準備工事のままかのどちらかと思われる。
パンタグラフも0番台準拠と同じタイプ
所属表記は勿論、「千マリ(千葉支社幕張電車区)」
車端転落防止幌取付、E351系S2+S22編成設置と同タイプ

→LED式側面対照表
現地では、時間的な余裕がありましたので、LED式側面対照表の中身も確認できました。
房総系統、総武系統は勿論、あずさ・かいじ、そして普電(普通列車)対応の、行き先表示のみの設定もありました。
第2表示についても対応されており、「●●から普通」「外房線経由」などと交互に表示できるようです。
いずれも気になる内容となっておりました……ので、こちらに掲載しました。

↑甲種輸送時、E257系窓に貼付された「特殊貨物検査表」など

★車両の様子


↑下松駅の様子
周辺はいわば郊外都市、工業都市で、駅周辺にはマンションが多くある。
駅から道路を歩いて東(広島)方向に踏切があり、山側の様子も踏切から撮影可能(A地点)
駅は海側(1番線側)しか撮影できない。

この、待ち時間の間の移動については、充分な時間があります。(駅~踏切間は5分の徒歩)
駅には簡易CTC?のような、線路の操作盤があって、駅員など関係者同士で、無線連絡でポイント転換、踏切動作を手動が行う模様だ。
その操作によって、機関車→日立引き込み線へ移動→連結→日立からの製造車両を、駅2番へと移動することが可能である。
駅2番へ移動する時刻は、14:00~14:30の間が多いらしい。この日は14:20頃。
バッテリーカー(ディーゼルカー)はこの間、Bの位置へと移動し、駅2番への移動が完了すると、日立へ戻る形だ。

九州方面の場合は、駅2番につくと機関車はそのままだが、東京方面の場合は、3番または1番を利用して機回しをし、エンド交換をする。
JR西日本車両のみ場合は、甲種輸送ではなく自力回送(試運転)となっているので、機関車を介せず、直接入線するらしい(地元の方によると)。
これは、日立への引き込み線も、電化されているためである。

なお、踏切近くに食堂がある。1時間に上下線で2~3本しか列車はない。
しかし貨物列車の走行が頻繁にあるので、列車には注意する必要があります。駅の放送は、接近メロディー(広島支社タイプ)のみです。CTCによる自動制御らしいです。

↑全体の様子


↑クハE257-501(上:海側/下:山側)、5、10号車
トイレを設置、唯一の喫煙車、定員52人(13列×4)



↑モハE257-502(上:海側/下:山側)、4、9号車
座席のみの車、定員も72人(18列×4)と多い
また、VVVFは日立製を搭載



↑モハE256-502(上:海側/下:山側)、3、8号車
電話(但し電話機そのものは設置されず、準備工事状態を確認)、トイレを設置、自販機については不明、定員64人(16列×4)



↑モハE257-1502(上:海側/下:山側)、2、7号車
車椅子対応設備(腰掛、トイレ、ドア幅など)
多目的室がある、車内販売(控え室)については不明たが、0番台と同じく、どうも設置されているのではと思う。定員54人(13列×4と、車椅子対応の1列×2人)
特に車椅子対応(バリアフリー関連)については、255系のビューさざなみ・ビューわかしおのみであった。
現在の183系の場合は、ドア幅が狭い、一部ハイテッカー、車椅子設備未対応と、客室内のバリアがあるので、これで房総・総武系統の特急車にも対応することになる。
また、VVVFは三菱製を搭載



↑クハE256-502、501(上:海側、502/下:山側、501)、1、6号車
定員64人(16列×4)
以下、ざっと簡単ですが、下松での模様です。

↑日立製作所へ通じる線路で、出発待機するE257系
2年前のM112編成訪問経験もあり、13時頃には出区かなと思っていましたが、
当方が徳山に新幹線で到着し、普通列車に乗って下松に到着した12:15頃には、すでにこのような状態でした。

↑下松に到着したEF65-100
13:53に牽引機である機関車が到着

↑14:00過ぎ、EF65-100が下松到着とともに、本線へと動かすため引き込み線に入り、連結

↑出発の待機をしている様子
ファンの方、地元の方、関係者の方を含めて十数名だったでしょうか。平日とあってファンの方は少な目でした。


↑16:15、定刻に出発いたしました。
★その他の車両の様子

↑クハE256-502前面アップ
イメージ図と比べ、ドア付近のグレーが白になっている点などが変化しています。

↑クハE256-502前面2位側サイド

↑先頭車同士の併結
(左、クハE257-502、右、クハE256-502)

↑「NB-01」編成番号記入
記入方はE257系松本車と同じ要領です。

↑「NB-02」編成番号記入
併せて前面には、JRのロゴマーク、BOSO EXPRESS SERIES E257
とある。


↑ロゴのアップ
小文字「b」をデザインしたようである。各車両に貼付されている。

↑SIV(静止型インバーター)
モハE256-500、クハE256-500に搭載、両者共に外見に関しては同じ模様。
このように、E231系旧習志野車分に搭載のSIVと、外見は酷似している。
★NB03+NB04編成の様子(沼津)

続いて、2004-8-2に、これも日立製作所から発送された、NB03+NB04編成の甲種輸送の様子です。
今回は、2004-8-3での、沼津駅での様子です。

↑沼津を出るEF65-114+NB03+NB04
手前の4番線(上り本線)かと思いきや、御殿場線の5/6番線ホームより先の側線に停車(15:35頃)しました。
当方の見込み違い、ということで……。ただ停車時間はありますので、6番線からの撮影は可能です。
これは、5番線に15:36発の2568M(313系V2編成)を先に発車させるための停車。
そして、15:39頃に出発。

↑沼津を出るEF65-114+NB03+NB04
右のNB03、モハE257-1503の扉が開放されたまま出発。
左がNB04となる。

↑沼津を出るEF65-114+NB03+NB04
車両の変更点は特にありませんでした。

↑3番線で待機する15:30発の6M(あさぎり6号)
あと10分程度到着が早ければ……、371系との並びが実現できるのですが……。
尚、御殿場線(沼津~松田間)は、6号車は自由席扱い。
★NB03編成の東京総合車セ公開の様子

続いて、2004-8-29に一般公開された、東京総合車両センター(旧大井工場)で展示の、NB03編成の様子です。
当サイトでは、簡単にご紹介します。

↑東京総合車両センターで展示されたNB03編成
新系列棟でNB03編成のみ公開された。
10:00~13:00までの時間限定となっており、中で休むことも出来る。
手前がクハE256、大崎駅方がクハE257となっており、どうも
「津田沼~東京(総武地下線)~新鶴見~蛇窪(大崎支線)~大崎~東京総合車両センター」
というルートで回送されたものとみられる。

↑東京総合車両センターで展示されたNB03編成
腰掛は0番台準拠だが、テーブル上のフックの設置と、モケット柄が変更された。
いずれ、「東急車輌の電車市場」で、このモケット柄の座布団が発売されるであろう。

↑「新宿さざなみ・千倉」の表示
183系では、「新宿さざなみ」としての表示はなかったが、E257系ではちゃんと「新宿さざなみ」も表示出来ることが確認された。

★2004-10-2での団臨の様子

↑2004-10-2の団臨の走行様子
あいにく合間撮影のため、このような画像しか撮影できませんでしたが、
団臨については、NB01編成のみの運用であったようです。
車両の向きは松本車と同じですが、号車については、房総・総武基準となっており、逆(東京・新宿方が1号車)となっています。

★2020年時点
このレポートは、下松駅取材後、徳山駅でノートパソコン持参による取り急ぎ編集をし、当時のISDN公衆電話ダイヤルアップ接続によりアップロードしたものを、再編集公開ですが、早々と16年が経過しようとしています。

当時はSNSはなかったため、当方の情報が5chで大拡散となり、事実上、現地の様子を一番でネット上に上げたことになります。随分を反響もありましたが、またいい経験もさせて頂きました。

現在、このNB01+NB02編成も、房総方面特急で充当ですが、アクアラインが余りにも移動手段としては早いのか、運用が大幅に減ったようです。恐らく、基本番代同様に機器更新ではないかとみられます。

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